受診予約

目のケアについてよくある質問

加齢黄斑変性 - 専門医がお答えします

医療法人新成会 石田眼科クリニック 副院長

宮瀬 太志

当院は白内障、緑内障、網膜硝子体、眼形成(まぶた・涙道)、屈折矯正(オルソケラトロジー)、小児眼科(斜視・弱視・近視進行抑制)など、各分野の専門医と視能訓練士が連携し、幅広い眼科疾患に対応する眼科専門クリニックです。

加齢黄斑変性と言われましたが、どのような病気ですか?(68歳男性)

加齢黄斑変性とは、その名の通り加齢に伴って有病率が上昇し、特に50歳以降で増えてくる病気です。網膜という、眼球の内側を裏打ちする壁紙のような膜状の組織の中でも、黄斑という部分に異常が生じることが特徴です。

黄斑の働きについては、虫眼鏡と太陽光を思い浮かべると分かりやすくなります。虫眼鏡を使って一点に太陽光を集めると、その場所は非常に明るくなり、場合によっては発火するほどの強いエネルギーになります。同様に、目に入った光も一点に集められ、その中心となる場所が黄斑です。光の焦点とも言えるこの部分は、視力にとって極めて重要な役割を担っています。この黄斑部に、加齢などに伴って老廃物が蓄積することで発症する病気が加齢黄斑変性です。

加齢黄斑変性には大きく分けて二つのタイプがあります。
一つは滲出型と呼ばれるもので、老廃物の蓄積を背景に、黄斑の下から異常な血管が伸びてきて、そこから出血や水漏れによるむくみが生じるタイプです。進行が早く、治療が遅れると急激な視力低下を起こすことがあります。
もう一つは萎縮型で、黄斑の細胞が徐々に弱っていくタイプです。こちらは進行が比較的ゆっくりで、長い年月をかけて視力が低下していきます。

症状としては、直線がゆがんで見える、読みたい文字の一部が欠ける、視界の中心がぼやけるといった変化が代表的です。注意すべき点として、片眼から発症することが多い一方、普段はもう片方の眼で見え方を補ってしまうため、気づくのが遅れることがあります。そのため、日常的に片眼ずつ見え方を確認する習慣が大切です。

原因は完全には解明されていませんが、加齢に加えて、喫煙、紫外線、遺伝的要因、生活習慣などが関与すると考えられています。特に喫煙は明確なリスク因子であり、予防の観点からも禁煙が強く勧められます。

治療はタイプによって異なります。
頻度の多い滲出型では、異常な血管の働きを抑える薬剤を目の中に注射する治療が一般的です。この治療は約15年前から日本で使用可能となり、加齢黄斑変性の治療を大きく進歩させました。
現在では視力の維持だけでなく、改善も期待できるようになっています。
目の中に注射と聞くと驚かれるかもしれませんが、十分な麻酔のもと、治療は数秒で終了し、痛みはほとんどありません。
なお、薬剤は時間とともに体内に吸収されていくため、効果は永久ではなく、繰り返しの投与が必要になる場合があります。一方、萎縮型では進行を緩やかにするための生活改善やサプリメントの使用が中心となります。

大切なことは早期発見と適切な管理です。
黄斑変性の診断には眼科での検査が不可欠であるため、見え方がおかしいと感じた段階で受診することがその後の視力を大きく左右します。
また、現時点では治療が不要と判断された場合でも、定期的な検査を継続することで、その後発症した際に早期に治療を開始することが可能になります。さらに、注射を再投与するタイミングも重要です。効果が低下し再び悪化する直前に治療を行うのが理想であり、その間隔には個人差があるため、継続的な通院のうえ適切な治療間隔を設定することが重要になります。
加齢黄斑変性は、日本において失明原因の第四位に位置する注意が必要な病気ですが、適切な治療を続けることで生活の質を保つことは十分可能です。生活習慣病のように長く付き合っていく病気として考え、無理のない治療計画を一緒に考えていくことが大切です。


診療案内

  • 診療時間

    午前 9:00〜12:00
    午後 3:30〜6:30
  • 休診日

    木曜午後、日曜日、祝祭日
午 前 -
午 後 - -
  • 木曜午後・日曜・祝日・年末年始は休診です。
  • 当院はご予約の患者さまが優先となります。急患は上記の診療受付時間内であれば受付いたします。
  • 詳細はお問い合わせください。
  • 当院は救急指定医療機関ではありませんので、診療時間外の受付は行っておりません。
Copyright © ISHIDA EYE CLINIC. All right reserved.